ロマンスあり、謎解きありで、人物の出入りも一本調子でなく(若木さんが早々に死んでしまったり)、観ているものを引きつけながら、物語の筋道も人物も破綻なく勧善懲悪の世界を描ききって、とにかく大団円に持っていって、「完」の文字が見えるような終わり方。
これができる、はやみ甲は大した能力をお持ちだ。
どっかの劇団の作家に教えて欲しいくらい。
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朱里王は、静蘭の前にも皇后を亡くしているんですね。
その彼が次に結婚しようとした静蘭も奪われる。
自らの責任ではなく、2度も不幸な目に会った悲劇の王です。
彼に幸せを与えてやってもいいんじゃないかと思うので、朱里王が静蘭と瓜二つの秀麗と結ばれるという結末に違和感は感じませんでした。
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とにかく、登場する男性がどの人も潔く正しく清清しく、いい男である。ここまで徹底して男性をかっこよく書けるのは、謝珠栄もそうなんだけど、女性作家だからかなあ。
男性作家はね、やっぱりシガラミとかそうは思い通りにはいかないなんていうのを現実に感じてるからか、そこんところ一直線と行かないことが多いんではないか、と思ってしまうことが多い今日この頃・・。
やっぱり、男役は「凛々しいお方~」と、うっとりさせてナンボでしょうよ。
で、若手の人たちも役がついていて、それぞれ出番がきちんとあり、更にそれぞれのキャラクタがその人に合っている。彼らがどんな役で魅力が出るか、腐心し、工夫しておられるのを感じる。
これ、お稽古の時なんかにいつも接しているからできることなんだろう。
それから、ストーリーの面白さもさることながら、ちょっとしたエピソードやちょっとした一言なんかが伏線になっていて繋がりを持たせ、ドラマで活きる仕掛けになっている。
例えば、女官の美杏の英月への片思いのシーンなんて、若手に出番を、だけでない、後に繋がるエピソードになってるわけだし。
例えば、小龍の陽貴に対する「そろそろ潮時では」みたいな発言があるから、悪事が暴かれるシーンで後ろ手に縛られてでてきても、あーそうか寝返ったのね、ということになって、いきなりな感じは受けないし。
例えば、静蘭が媚薬酔恋によって恋に落ちてしまう相手が、婚礼衣装作りの「りーさん」であったというのも、その前に、首里王とのデートもそこそこに衣装合わせがあるのと行ってしまう場面があったから、唐突ではないし。
ほかにもあったけど、こういう感じでちゃんと繋がりがあって、人物の行動に無理がない。
いやほんと、上手いと思いました。
どっかの座付き作家に教えてやってくれ、と思いました。
音楽は既存のものを使ってます(多分)が、使い方が上手い。どの場面もぴったりの楽曲だと思いました。
若木さんが歌った挿入歌は、はやみ先生の作だと思うんですが。だとしたら、凄いですね。この、マルチな才能。現代のレオナルド・ダビンチ(なんだ、この例え)(ほかに適当なのを思いつかないので)。
衣装に関しては、いつものことながら相当拘りを感じます。
はやみ先生のデザインで、出演者自身の製作なんだそうですが、自前であるということなど感じさせない繊細さとが豪華さがあり、感心しました。特に今回は、時代ものであることから、材料から造形まで苦心工夫されたことでしょう。「今回はハードルが高かった」というようなことを先生自身が(プログラムだかHPだかで)おっしゃってられますが、なんのなんの。
そのハードルをクリアする力を今のHKDCは持っている、てことじゃないでしょうか。
思うに、ダンスであれ、芝居であれ、はやみ先生はレベルの高いものを目指している。そして、それをきちんと表現しようとするメンバーの努力と協力あったればこそ、この面白い舞台が出来たんだろうと思う。
演じたかたがたについては、実況中継でちょこちょこ述べましたので、ここでは言及しませんが、この方について一言。
陽貴を演じたみどり麗子の熱演がこの舞台を成功させたと言ってもいいと思いました。表向きは善人に見せて実はワルである、という典型的な「悪の女王」をよく表現してくださいました。
どっかで経験おありなんではないかと思うくらい、自然であった。魅力的な悪人でした。
次回はどういうものが観られるのか、今から楽しみであります。
製作者及び出演者にとってはプレッシャーでしょう。
がんばってください。